あたりきしゃりき堂　おしゃべりカフェの報告

あたりしゃりき堂　　おおさかコモンズおしゃべりカフェの報告

今回は、ご自身のことを「しゃべるドーナツ屋」と紹介する、「あたりきしゃりき堂」さんにお邪魔させていただき、政治のことや町づくりのことをテーマに店主の久保さんを中心にお話をお伺いしました。

　久保さんが、活動するきっかけになったのは、50年ほど前。新聞の端っこに載っていた小さな記事から、中之島を守る会に参加して政治や経済の問題、町のことに深く関心を持つようになったのだとか。

　この運動は1971年に中之島の東部地区再開発構想に反対した市民たちにより今日まで守られてきました。翌年の1972年は「中之島をまもる会」を発足。さらに1973年「中之島まつり」を開催。今年51回目を迎えるイベントになっている。本当にスゴイ！

　市民たちが声を上げ、壊されることになっていた建造物が守られ、今もそこで市民祭りが続いているなんて。

　久保さんは中之島まつりに関わりながら、自身のお店がある阿倍野区の祭り、「どっぷり昭和町」https://showacho.jp/の立ち上げから関わり、もっと小っちゃな祭りをしよう、と「おうじの門前・まつり・市」も立ち上げ、住民と町づくりを楽しんでいます。

　小さな祭りは、たくさんの人と顔を見てつながれる。

「こどもが自分の町、おもろい町やな～」と思うことをベースにいつも考えているという久保さん。子どもたちともドーナツから、材料の小麦の問題、経済の問題、戦争の問題と世界につながっていける。洗剤からは環境の話、と大きなことでなく、身近な生活のことから世界につなげていけるのだと。

　暮らしの中で大人たちが子どもに伝えていってほしい。

　そんな風ににこにこと語る久保さんは、さらに9年前から佐渡でドーナツ屋さんをはじめられている。久保さんは、都市に集中しているのが日本のしんどいところだと言う。北陸新幹線も東京の往来の為にしか考えられていない交通政策にも問題なのだと。

　大阪と佐渡との暮らしの中でいろいろと感じられている久保さんは、「おいしい、楽しいことをしよう！」と私たちにも提案してくれる。おいしいもん＝ええもんを食べるとか、そういうことでなく、自然のそのものの素材を食べるような「おいしい、楽しいこと」をしていこうと。

　「毎日の暮らしの半径１ｍのところで、自分はこう思う、という活動が大事やな」と、ドーナツ屋をして25年のこのお店からたくさんの種をまいてこられた久保さん。住民だからできる′暮らし発信’の仕方を聞かせてもらい、本当にそれこそ住民力！と「チカラ」をもらいました。

　参加されていた方々も、それぞれ思う事感じていることを自由に発言してくださり、深いおしゃべり会でした。話題になったのを全部拾いきれていませんが、ご参考までに。

・教育について、もっと授業で、政治の事、ギャンブルの事、経済のことを取り入れる。

・政策を変えるのも止めるのも大変だけど、町づくりの視点だとモチベーションも上がる。

・投票するのも民主主義だけど、立候補するのも民主主義。

・当選できるエリアを探して立てる。立候補者の発掘。

・次の選挙の風景は変えたい。

・どんちゃんデモ。　サイレントデモ（一人デモ。）　デモについて。

・公園の問題。街路樹、公園の樹木を切り倒している中で大阪市と市民のやり取りについて。

・都市開発振興課になってから、金儲けになり地域住民目線になっていないこと。（道路整備、マンション計画など）

・街路樹の落ち葉問題。

・町内会について。

・万博問題、カジノについて。

　などなど、多岐にわたりました。

　文字にするととても、かた～い話をしているみたいですが、そんなことはなくて、暮らしの話、町の話で、日常と気になっていたことだったりで、身近な話から広がっていきました。
私は「どんちゃんデモ？」知らなくて、みなさんに教えてもらいました。

　久保さんの自家製の梅ジュースを飲みながら、実はドーナツもおやつに出していただき（おいしい！）のおしゃべり会でした。

今回参加くださった中には、活動されている方も多かったので、久保さんの活動やみなさんのお話から元気もらえたのではないかと思います。（私がもらえました。＾＾）
また具体的に動いている方々のお話は、自分ができることの気づきをたくさんくれました。
　久保さん、お休みのところ、また佐渡から帰って来たばかりでお忙しいところお付き合いくださり
ありがとうございました。
　是非、阿倍野区のしゃべるドーナツ屋「あたりきしゃりき堂」さんのドーナツをご賞味ください。
　https://www.homes.co.jp/life/cl-spot/cm-city/43926/